佐々木蔵之介がねずみ男!? 水木しげるの世界が新作舞台に
佐々木蔵之介撮影:イシイノブミ
黒沢清監督によって映画化もされた『散歩する侵略者』(2005年初演)などを代表作とし、第52回紀伊國屋演劇賞で団体賞を受賞した“イキウメ”を主宰する劇作家・演出家の前川知大。自身が敬愛する漫画家・水木しげるの世界をモチーフにした新作『ゲゲゲの先生へ』を今秋、東京芸術劇場プレイハウスほかで上演する。主演は、『抜け穴の会議室』(2007年)以降、前川と多くの舞台で組んでいる佐々木蔵之介。先日、この注目作のビジュアル撮影現場を取材した。
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水木をモチーフにした作品では、NHK朝ドラにもなった夫人の自伝エッセイ『ゲゲゲの女房』が有名だが、『ゲゲゲの先生へ』は水木の評伝劇でも、また水木作品の舞台化でもない。作品はもちろん、エッセイやインタビューに遺された彼の言葉やエピソードを用いて“水木しげるの世界観”をひとつの物語に編み上げる。
現場に入る前、取材陣に対して佐々木の役柄は、水木しげる役ではないという以外、明確には伝えられていなかった。ただ、「(『ゲゲゲの鬼太郎』の)ねずみ男、かもしれない」という気になる情報は漏れ聞こえていた(後日、「主人公はねずみ男をモデルにする」