田代万里生×小野田龍之介Wラウルが語る『ラブ・ネバー・ダイ』
でも決して、それは“悪”ではないから、その人間ドラマが面白いんです。そんな『ラブ・ネバー・ダイ』でラウルを演じられることが、僕は嬉しいです。」と語る本作。
石丸も「ラウルがこんなことになるとは…」とコメントした役柄だが「劇中のラウルもそう思っていると思います。元の人間性も残っているはずだけど、それを上回る屈折したものに覆われてしまっていて。自分でも思いもしなかった10年後だと思う」(田代)。「初演では妻や子に歩み寄る部分があったのですが、今回の脚本ではそこもないんです。初演以上の壁ができそうですよ」(小野田)。そんなラウル役のふたりは口を揃えて「平和主義者」と笑う。
同じ舞台を踏むのは初だが交流はあり「(田代は)明るくやさしいお兄さん。人に対して開けていて、明るく一緒にいてくださる方」「(小野田は)取材や会見でも落ち着いて中身のある言葉を発信してますよね。年齢詐称してるんじゃないかな(笑)」とお互いの印象を語る。
作品の魅力のひとつは当然、楽曲。「この作品はいろんな人たちの間で微妙な空気が流れるのですが、それと重なる歌が『うわ、気持ち悪い!』と思わせる音になっていて(笑)。だから歌稽古だけしていると難しいです」