時空を超えて大切な人を守る。舞台『遙かなる時空の中で3』開幕
らと、平家軍と対峙することになるが、還内府として平家を率いていたのは将臣だった――。さらに、平家の将・平 知盛(中村誠治郎)が大きな壁として立ちはだかり……。平家と源氏の争いの果てに、望美が選ぶ運命とは。
オープニングから登場人物たちの激しいアクションが組み込まれ、その迫力に目を奪われる。ステージ全体を使い、入れ替わり立ち代わりで、ひとりひとりがアクションを披露していくさまは圧巻。劇中でも敵将や怨霊と対峙する場面でアクションを見せるが、男性キャラクターたちの見惚れてしまう雄々しい姿はもちろん、望美の“大切な人を守りたい”という気持ちが現れた、勇ましい立ち回りにも注目だ。自らが戦の前線に立ち、女性らしくも凛々しく戦う姿は目を見張る。客席通路を使用した演出も見られ、物語の世界に一気に引き込まれてしまう。
さらに、九郎らと源氏として戦い、絆を育むなかでずっと会いたかった将臣は平家の総大将としている。その狭間で揺れる望美、といった女性向け作品らしいドラマチックなストーリー展開、それぞれの登場人物たちと心を通わせていく姿も見ものだ。各人に見せ場があり、注目のキャラクターの姿をしっかり目に焼き付けることができる。