永作博美をノラ役に、『人形の家』の15年後を描いた問題作
「すごく大変な舞台ですよね。ノラはみんなと対峙しなくちゃいけない、実質ふたり芝居ですから。緊張感がずっと続くので、息が苦しくなるような感覚はあるだろうなと。ふたり芝居は以前やったことがあるんですが、その時に思ったんです。“2度とやるもんか!”って(笑)。でも台本がとにかく面白かったので、やってみようと決めたんです」
演出の栗山民也とは、今回で3度目の顔合わせ。「栗山さんとやらせていただくと、自分のホンの読み方の浅さに毎回気づかされます。よく栗山さんは“全部ホンの中に書いてある”とおっしゃるんですが、そこまでたどり着けない自分をいつも思い知らされるというか。
でも人って知れることが大きな喜びですからね。栗山さんがどう思っているのかを聞けること自体、すごく嬉しくもあって。その度にどんどん作品が深くなっていくのが見えますし、今回もそういう喜びを体験出来るのかと思うとすごく楽しみです」
女性の自立について描いた『人形の家』。そしてこの『Part2』で浮かび上がるのも、女性としてどう生きるか、ということだ。「今このタイミングの題材だということを強く感じる作品です。だからこそ今の日本の女性が考えられる、今生きている女性にきちんと投げられるような舞台にしたいと思っています」