『ビビを見た!』演出・松井周「お客様にも体験をしてもらいたい」
松井周 撮影:源賀津己
大海赫の同名絵本を原作にした舞台『ビビを見た!』が7月4日(木)に開幕する。上演台本・演出を手掛ける松井周に話を聞いた。
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“伝説の絵本”とも言われる『ビビを見た!』は、生まれたときから目が見えない主人公ホタル(岡山天音)が突然7時間だけ目が見えるようになり、逆に目が見えていた人たちは見えなくなることから物語は動き出す。町には正体不明の敵があらわれ、人々がパニックに。逃げるために乗った電車の中、ホタルは美しい緑色の少女・ビビ(石橋静河)と出会う――。松井はこの物語について「ホタルは最悪の日に目が見えるようになったなという感じなのですが、だからこそなのか、自分にとって本当に大事なことを見つけようとする。そこで出会うビビは超越的な存在で、現実が狂気に満ちるなかの宗教的な希望の光にも見えるし、もしかしたら恐怖をもたらすものにも見える。“自然”にダイレクトに繋がっている、ものすごい話だと思っています」と明かす。
そんな物語を体現する主演・岡山の印象を聞いてみると「ホタルは“初めて”世界を見るのですが、岡山くんはその目線を身体全体で表現できると思いました」。