その意図やいかに?
一方、高田賢三がオペラ衣裳を手がけるのは1999年のパリ・オペラ座の《魔笛》以来2度目。日本国内では初めて。
高田「《蝶々夫人》は僕にとってオペラの原点。見方によってシチュエーションがさまざまに変わるので、難しいし面白い。亜門さんにいろいろな話を聞きながら頑張っています」
宮本「第1幕で蝶々夫人は、キリスト教に改宗したことを告げます。(ピンカートンと結婚することで)アメリカ人になりたいということから始まっているので、第2幕からは和服ではなく、むしろ洋服でもいいのではないかと」
高田「でも、洋服を作るにしても、当時はやはり着物の生地で作った洋服。今回、染めじゃなくて、全部織りでやってもらっています。伝統的なものを守りつつ、モダンなファンタジーに持っていきたい」
この日は、宮本亜門が5月に前立腺がんの手術後の初の公の場への登場とあって、テレビ各局のカメラ・クルーも多数訪れ、会見での元気そうな様子が、多くのワイドショーで放送された。
東京二期会の《蝶々夫人》は2019年10月3日(木)から6日(日)まで4公演(東京文化会館)。俊英アンドレア・バッティストーニの指揮。出演はダブル・キャストで、蝶々夫人(ソプラノ)