前山剛久、『PSYCHO-PASS サイコパス Chapter1―犯罪係数―』で一番の挑戦
難しさを口にしつつも、槙島を模索することも楽しんでいる。「彼の言葉は、シェイクスピア作品やいろんな文献からの抜粋が多く、言っていることも難しい。 “何を言っているかわからないけど、スッと入ってきてしまう”のを表現したくて、いろんなパターンを試しています」と嬉々とした表情を見せた。
その上で、演出の三浦 香からはチャレンジングな言葉をもらったという。「三浦さんからは、“あえて役者の動きとは逆をしてほしい場面がある”と言われました。役者をやっていると、動きたくなるししゃべっている人を見るのは当たり前ですが、槙島の不気味さを表現するために、あえて何も動きをつけずにしゃべってみてほしい、と。今まで役者として習ってきたことを殺さないといけない場面があるのは、今回の1番の挑戦ですね」
主演であり、槙島と対極にある狡噛慎也を演じるのは久保田悠来。「映像でも活躍されているからこそ、舞台と映像のいいところをミックスさせたアプローチをしていて、見ていて発見がたくさんあります。
それが、槙島が狡噛に“面白い”と感じるところと一緒なのかなと思ってますね」と、久保田が演じる狡噛を前山らしい目線で語った。
舞台版『PSYCHO-PASS サイコパス Chapter1―犯罪係数―』は10月25日(金)から11月10日(日)まで、品川ステラボールにて上演。
取材・文:渡邉千智