くらし情報『小沢道成が3台のラジカセと共に演じる女の一途で悲痛な愛』

小沢道成が3台のラジカセと共に演じる女の一途で悲痛な愛

を織る。そんなふうに好きな人のために何でも尽くしたくなる感情って、現代でもよくあると思う」と、お伽噺の持つ普遍性に着目。ある男を好きになってしまった女の一途で悲痛な愛を描く。

これまでも女性の持つ執着心や依存心をコミカルかつリアルに演じ、観客の共感を得てきた。「何かにもがいている人が好きなんです。もがくのは、本当はこうなりたいという理想があるから」と分析し、「だけど、理想通りになれずに葛藤している。そういう人を応援したくなるんです」と登場人物に優しい眼差しを向ける。

上演は今回で3度目。
「お客さんの感想を聞くと衝撃がすごかったみたいで。みなさんが驚いてくださったのが、拍手の熱さから感じました」と自信を深める一方、「初演のときはまだ20代で、救いのない話になっていた」と回顧。34歳になった今は「より明るい方向を目指したい。今回のテーマは“日常”。きっと彼女がほしかったのは、朝起きて窓を開けたら眩しい陽射しが降り注ぐような当たり前の“日常”。そこをより描けたらギャップが出て面白いと思う」と構想を明かす。

公演は2020年1月9日(木)から13日(月・祝)まで下北沢 駅前劇場にて上演。

取材・文:横川良明
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