水夏希「スパークが楽しみ」演奏×朗読で描く音楽家たちの愛の物語
「クララは10歳から76歳で亡くなるまで描かれるのでギュッと凝縮した人生になりますが、その中で本当にいろいろな出来事があるので。時間の経過も含め丁寧に演じたいです」。
相手役の新納とは初共演。「1度読み合わせをしましたが、新納さんは幅がある役者さんだと感じています。クララはブラームスの中にシューマンを見ていただろうし、ブラームス自身もはシューマンの音楽を絶対に継承すると思っていたはず。そんな魂の繋がったふたりを、新納さんがひとりで演じることは素敵だなと感じました」
作曲家の物語だからこそ活きる、朗読+クラシック演奏という構成。「朗読劇のいいところは、言葉から想像が広がるところだと思いますが、さらに今回はストーリーに合わせたシューマンとブラームスの楽曲が演奏される。そこで彼らの心の言葉が表現されて、より深みが増すんじゃないかな。
一気に聴けるからこそ感じられるふたりの楽曲の違いも面白いです」
「読み合わせは1度。演奏とも1度合わせるだけ」という朗読劇ならではの稽古スタイル。「今はクララとブラームスの間で交わされた手紙を読むなど、できる限りのことをしています。こうやって積み重ねたものが当日スパークするのが楽しみです」