くらし情報『待望の劇場再開!新国が幻想的なブリテンで開幕』

待望の劇場再開!新国が幻想的なブリテンで開幕

日本声楽界の充実ぶりを証明した。
この舞台はもともと、2004年にベルギーのモネ劇場で制作されたデイヴィッド・マクヴィカー演出のプロダクション。今回はそのオリジナル演出に基づいて、女性振付家レア・ハウスマンが演出を担当した。彼女自身は来日せず、稽古場をオンラインでつないで演出を指示したのだそう。
飛沫感染への配慮から歌手同士の距離を空けた「新演出」だが、オリジナル演出からの最も大きな変更は、狂言回し役の妖精パックの演技だ。歌のない台詞役で、オリジナルではデイヴィッド・グリーヴスというアクロバット俳優が演じた。今回も出演予定だった彼は空中ダンスのスペシャリスト。演出もいわば彼への当て書きで、パックが文字通り飛び回る設定だったので、当然そこは変更せねばらなかった。
代わって演じたのは若手バス歌手の河野鉄平。飛ばないまでも、台詞だけの役なのだから俳優のほうが適切などと考えたら大間違い。この起用が大当たりだった。23年間アメリカで暮らしたという英語力もさることながら、不気味な怪しい動きの大熱演で、いたずらな妖精を演じ切った。声援を規制された現状の客席ルールさえなければ、間違いなく大きなブラヴォーが飛んだはずだ。

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