小野絢子、渡邊峻郁がダンスで紡ぐシェイクスピアの世界
渡邊は、「お二人はよくお手本を見せてくださいますが、普通に見惚れて、大事なところを見逃してしまうことも(笑)。恩恵さんからは、黒という色一つにも、たくさんの描き方、濃淡の使い方がある。それを身体で表現してほしいと言われます。そんな風に、色を使い分けられる踊りをしたい」と意欲を示す。
舞台上の二人は、『ソネット』集に描かれる詩人、ダークレディ 、美青年、さらにシェイクスピアの代表的な戯曲の登場人物たちに扮する。「私もロメオと呼ばれたりジュリエットになったり──。人間を扱うシェイクスピア作品だけに、彼らがどんな関係でどんな感情なのかということが描かれるさまは、とても面白いと思う」と小野。いっぽうの渡邊には詩人として台詞を話す場面もあり、「一つ一つ丁寧に語りかけるように、日本語は最後をしっかり喋ると伝わりやすくなるなど、首藤さんにいろいろ教えていただいています」と新たな挑戦に前向きだ。
二日目の公演ではバレエ団のプリンシパル、米沢唯が首藤康之と組んで登場。それぞれの個性が発揮される上演が期待される。
公演は11月28日(土)、29日(日)、新国立劇場中劇場にて。チケットは発売中。