くらし情報『生誕250周年に送る新作公演「Op.110 ベートーヴェン「不滅の恋人」への手紙」開幕』

生誕250周年に送る新作公演「Op.110 ベートーヴェン「不滅の恋人」への手紙」開幕

少女から、様々な出来事を経て一人で立つ女性の姿を、繊細に演じている。また田代万里生が演じるのはベートーヴェンの弟子であり、後年その伝記を書くことになる若き音楽家フェルディナント・リース。今作のストーリーテラーでもあり、田代ならではの伸びやかな歌唱も見どころだ。

また今作の大きな特徴ともいえるのが、タイトルにもあるベートーヴェン自身は出ないこと。彼の姿を映すのは登場人物たちの回想。アントニー、フェルディナントだけでなく、例えばベートーヴェンの弟子であり、彼を愛したジョゼフィーネ(演・前田亜季)、肖像画を描いたシュティラー画伯(演・石田圭祐)らとの会話、回想を元に、ベートーヴェンがどのような人であったかを舞台上に浮かび上がらせている。

舞台の真ん中には一台のピアノが置かれ、音楽家・新垣隆が生演奏を行う。生演奏の力強さ、また役者たちのセリフのリフレインや、歌唱と合わさって生まれる機微も、改めて舞台だからこその喜びを感じさせてくれる。
ぜひ今年だからこそ、劇場に響く歓喜の歌を体感してほしい。

公演は12月26日(土)まで、東京・よみうり大手町ホールにて開催。チケットぴあでは座席指定券を、各公演開演時間まで販売中。
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