橋本ロマンス、新作発表を決めた理由はコロナ禍で抱いた違和感
2月4日に開幕する「横浜ダンスコレクション2021」。昨年のコンペティションII新人振付家部門にて最優秀新人賞を受賞した橋本ロマンスによる新作「デビルダンス」が上演される。
昨年の受賞作「サイクロン・クロニクル」は審査員から文字通り絶賛された。「パズルやコラージュのように解体と構築がなされ作り込まれた作品」である同作が「多くの方に現代美術的なコンセプチュアルな手法や、ストリートやポップカルチャーの要素を楽しんでいただけたということは自分にとって嬉しい発見でした」とふり返る。
岡本太郎にクリスト&ジャン・クロード、ボブ・フォッシー、ピナ・バウシュ、ディミトリス・パパイオアヌー、勅使川原三郎、MIKIKO、クリストファー・ノーランなど、ダンサーのみならず様々なアーティストに影響を受けており、「サイクロン・クロニクル」は「オズの魔法使い」とプラトンの「饗宴」に登場する「アンドロギュヌスの逸話」をモチーフにしている。発想の源、創作の過程について、橋本はこう語る。
「文学や映画が直接的に発想の源となるというよりは、作品内で伝えたいことを多面的に掘り下げていくために文学や映画の持つ文脈ごと挿入するという感じです。