ジャンルを超えた共演!ピアノ好きを魅了する多彩なプログラム
尊敬する音楽家の一人です」
今回の演奏曲にはラフマニノフの「交響曲第2番」の第3楽章が含まれているが、これはラフマニノフ好きの妹尾の選曲だという。
「妹尾さんは学生時代からラフマニノフ・フリークでしたね。私は同じロシアでも、倍音がたくさんあって複雑な、少し狂った感じのスクリャービンの方が好きだったのです。最近ラフマニノフのメロディの美しさとピアニスティックな書法の完璧さの魅力を再発見しているところです。今回は即興もたくさん入れる予定なので、私なりのラフマニノフを出せるようにしたいですね」
山中の出身地である群馬県桐生市の民謡「八木節」も含まれているが、今回はもちろん二人で演奏する。様々なジャンルを横断する二人ならではの魅力あふれるコンサートとなりそうだ。
「『八木節』は妹尾さんから“やろう”と言ってくださりました。八木節は私の郷里の民謡で日本はもとより、海外のコンサートでも数多く演奏しております。
八木節は器楽的な要素が強い楽曲なので、思い切ったアレンジをしています。妹尾さんと私の2台ピアノならではの魅力を出していけるようにしたいです」
(文:長井進之介)