くらし情報『江戸と京、お国自慢がエスカレートして・・・歌舞伎座『祇園恋づくし』、舞踊劇『釣女』上演中』

2022年10月14日 17:52

江戸と京、お国自慢がエスカレートして・・・歌舞伎座『祇園恋づくし』、舞踊劇『釣女』上演中

江戸と京、お国自慢がエスカレートして・・・歌舞伎座『祇園恋づくし』、舞踊劇『釣女』上演中

第二部『祇園恋づくし』左より、指物師留五郎=松本幸四郎、持丸屋太兵衛=中村歌六、大津屋次郎八=中村鴈治郎


今月の芸術祭十月大歌舞伎の第二部は『祇園恋づくし』で幕を開ける。

幕開きは京都の茶道具屋大津屋の店先。朝顔に蚊遣りが置かれ、祇園祭の時期の蒸し暑さが漂ってくる。祭り見物のために江戸から逗留している指物師の留五郎は、ここ大津屋の主人次郎八ゆかりの人の息子。ねっちりした物言いの大津屋の人々と、留五郎のべらんめえな物言いの対比が面白くて、上方の和事と江戸の世話物を交互に観ているようだ。そして次郎八の妻おつぎは、夫が浮気しているのではと疑っており、客人の留五郎に詮議を頼むのだが・・・。

コンコンチキチと祇園囃子が聴こえる中、鴨川の床で、次郎八と留五郎の京と江戸のお国自慢が繰り広げられる場面が楽しい。神田の祭、上野の桜、両国の花火、江戸紫の助六、と留五郎が江戸自慢すると、次郎八も京や奈良、近江八景の名所旧跡を並べたて、次第にエスカレートしていく。
また、おつぎや染香はもちろん、お筆、おげん、おその、大津屋の女中たちに至るまで、この狂言に登場する京女たちの誰もが、それぞれイケずなのも面白い。

次郎八とおつぎの二役を中村鴈治郎が、留五郎と染香の二役を松本幸四郎が勤める。

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