なぜ私達は四階は「しかい」と読まない?階数の数え方の謎に迫る
毎日の暮らしのなかで、「ちょっと気になる」疑問は少なくないもの。でも、そういうことに限って、人には聞きにくかったりもします。
しかし、そんな疑問のいくつかは、『「サバを読む」の「サバ」の正体: NHK 気になることば』(NHKアナウンス室著、新潮社)を読めば解消できるかもしれません。
なぜならここではタイトルどおり、報道関係者としての立場に基づいて、NHKアナウンス室が多くの疑問に答えているからです。
きょうは第1章「数え方の不思議」から、「一階、二階、三階数の読み方」を取り上げてみたいと思います。
■「四階、七階」の読み方の不思議
「一階、二階、三階、四階、五階……十階」と声に出して読んでみると、気づくことがあるはずです。
一階(いっかい)、二階(にかい)と、ほとんどは「漢語」の発音で読むのに、四階や七階だけは「よんかい」「ななかい」と「和語」の発音をするのです。「しかい」や「しちかい」ではないわけです。
■「四階(しかい)」が消えた理由
でも「四階」はもともと、「しかい」と発音されていたのだとか。それが「よ(ん)」に変わっていったのは、漢語の「し」が「死」を連想するから。