「数字を使う=伝わる」ではない?本当はどう使うかが大切だった
『東大式 相手をひきつける、最強トーク術』(石浦 章一著、KKベストセラーズ)は、東京大学大学院総合文化研究科教授である著者がトークのコツや注意点を明かした書籍。
大学院向けの副専攻プログラムを通じての経験に基づいているだけに、究極というべきトーク術を身につけることができます。
第4章「ひきつけ最強トークの基礎知識」のなかに、「『数字』だけでは、伝わらないこともある」という気になる項目があるので、今回はそこをクローズアップしてみたいと思います。
■数字は本当に重要なもの?
営業トークにおいては、「数字を使うことがポイント」だとよくいわれます。みなさんも一度や二度は聞いたことがあるのではないでしょうか。
しかし著者は、「数字を用いること=伝わる」ということになるのだろうかと疑問を投げかけています。
たしかに数字は、曖昧なことをより明確にするために有効です。
たとえば「この本はすごく売れています」と主観的ないい方をするよりも、この本は100万部売れていて、ランキング1位になっています」と数字を用いることで、「売れている」という信憑性と客観的判断が下せるようになるわけです。
■数字はただの記号にすぎない
しかし「100万部」