最初のレートは1ドル=1円だった!池上彰が語るお金の歴史裏話
その代わり、最大発行枚数が決められていて、価値の均衡を保っています。
国の信用に基づかないビットコインは、いわば無政府状態の通貨だとか。インターネットが急速な発展を遂げたように、ビットコインも現実の通貨に代わるような信用を得る日がやってくるのか、その動向を池上さんは注視しています。
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中学生とのやりとりもおもしろい本書で、池上さんは「お金」をはじめ6つのテーマで世界の見方を語ります。
「地図」をテーマにした章では、イギリス、オーストラリア、アメリカを中心にした地図を紹介。見方が違えば世界は文字通り逆転し、まるっきり違うものになる、ということがよくわかる、とても興味深い比較です。
国と国との関係が容易に逆転してしまう現代だからこそ、視点を変えれば違う現実が見えてくる。そう教えてくれる、大人にこそ読んでほしい1冊です。
(文/よりみちこ)
【参考】
※池上彰(2015)『池上彰の世界の見方15歳に語る現代世界の最前線』小学館