値引きはしないのに増収増益を続けている「吉田カバン」の仕事術
いわば、「手の届く範囲での高品質」を目指すことが、吉田カバンのモノづくりの基本姿勢だというわけです。
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他にも「広告を打たない理由」「バーコードを使わない理由」、果ては修理に対する考え方など、吉田カバンならではの考え方がぎっしりと詰まっています。
なお余談になりますが、タイトルにもなっている「吉田基準」の語源についてもご説明しておきましょう。
これは、決して妥協しない社員の姿勢に対して、職人さんや取引先の人々の間で使われはじめた言葉。
だとすればそれは、本書に書かれている戦略があったからこそ生まれたといえるのではないでしょうか。
(文/書評家・印南敦史)
【参考】
※吉田輝幸(2015)『吉田基準 価値を高め続ける吉田カバンの仕事術』日本実業出版社