ひとつの作品に3分間かけて見るべし?美術館との楽なつきあい方
「美術館に行ってみたいけど、美術の知識がないから行きづらい」
「美術館の雰囲気が嫌いじゃないけど、楽しめているかどうかは疑問」
そんな方も、決して少なくないはずです。
そこでぜひともおすすめしたいのが、『芸術がわからなくても美術館がすごく楽しくなる本』(藤田令伊著、秀和システム)。
タイトルからも推測できるとおり、「見る力」の養い方や、美術館の楽しみ方を紹介した書籍。
つまり、“興味はあっても知識を持たない”美術鑑賞ビギナーにとって心強い一冊なのです。
著者は、「鑑賞者の立ち位置を大事にしながらアートの愉しみを広げる活動に尽力している」というアートライター。
そして本書の目的は、「美術館という素敵な箱を通して、自分の感性やセンス、ものの見方を磨く方法を探っていく」ことなのだそうです。
つまり「知識があるかないか」「作品を理解しているか否か」ではなく、「美術館のカフェで過ごすだけでも大きな価値がある」というような考え方。
■美術館の中では早足で歩こう
ところで美術館には、「順路」が示されています。
そのため、多くの人はその指示に従い、最初から最後まで順番に作品を見ていくのではないでしょうか。