日本では理解が低い「1000人に1人誕生するダウン症」の真実
たしかにダウン症の子どもが心疾患を持つ確率は50%と高めですが、医学の進歩もあって早期治療が可能になったため、一概に短命というわけではありません。
また、知的障害を伴う子どもも多いのですが、これは「幼少時の知的レベルの発達が遅い」といった方が正確であり、成人になれば「そこまで知的障害を感じることは少ないのが現状」だそうです。
次に、行政のあり方に問題があると姫路さんは指摘しています。
イギリスでは2004年の段階で、すべての妊婦が出生前診断を受けるそうです(日本は任意)。「異常がわかった途端、中絶を選ぶ方ももちろんいますが、同時に生まれてくる子どもに対するケアがすごくしっかりしている国でもあるのです。また、障害者の差別を禁じる法律も、すでに1995年には出来ています」と姫路さん。妊婦へのカウンセリングも、ほとんど医師が行う日本とは異なり、専門家が対応します。
つまり、産まれてくる子どもに障害があったとしても、妊婦が安心して出産に臨める体制がある、ということですね。
■ダウン症の子育てにはこんな利点がある!
ダウン症の子どもは、「他の子とくらべようがない」ため、子どもにしっかり向き合う子育てができると姫路さんは感じています。