松下幸之助が大切にした「3つの心」応用で夢や目標は達成できる
しかし彼の魅力は、決して業績だけではないと著者はいいます。
松下幸之助の真のすごさは、その哲学にこそあるのだということ。
小学校を4年で中退し、丁稚として奉公生活を余儀なくされた幸之助が会社を設立したのは23歳のとき。
普通の若者が大学に通っているくらいの年齢で経営の道に入ったわけですから、当然のことながら無学。したがって往々にして、社員の力に頼らなければならなかったのだそうです。
いってみれば、「技術力」ではなく、「人間力」を頼りに成功したということ。
そこに、松下幸之助という人間の魅力と力があるというわけです。
そして、その考え方の根底に根ざす大切なものが、「心」についての考え方。
著作『道をひらく』から編集された「心をひらく」を引用してみましょう。
「心構えとして大切なことはいろいろあるが、一番根本になるものとして、私自身が考え、つとめているのは素直な心ということである。
経営者とはこの素直な心があって初めて生きてくるものであり、素直な心を欠いた経営者は、決して長きにわたって発展していくことはない。素直な心とは、自分の利害とか感情、知識や先入観などにとらわれず、物事をありのままに見ようとする心である。