4年後の2020年には「誰もが下流に転落してしまう恐れ」が?
銀行も「富裕層」というカテゴリーは設定しているものの、「中流層」はないというのです。銀行における富裕層とは、地主や企業のオーナー、医師などの資産家。それ以外は中間層でも、貧困層をも含めた「マス(大衆)」としか位置づけていないということ。
住宅ローンを貸しつけした人を中流としていたのも過去の話で、90年代以降の超低金利時代になると、小口の顧客は銀行お荷物に。いわゆる中流相手に商売をしても、それでは儲からないというわけです。事実、メガバンクの行員はこういい放ったといいます。
「いま、メガバンク各行に中流層だけを意識した商品はない。そういう意味では、われわれが相手にしない先というのが、中流、下流なんでしょうね」
つまり「最近、銀行からなんの案内も来ないなぁ」と感じている方は、銀行からは相手にされず、中流以下と見られているということなのです。
■年収400万~500万円が「中流」
本書によれば、厚生労働省「国民生活基礎調査」に見られる2013年度の1世帯当たりの平均所得金額は528万9,000円で、中央値は415万円。
年収400万~500万円が中流と考えられるわけですが、その数はわずか。