1万円のカレーを生み出した「宮城県石巻市の高校生たち」の努力
「1,000円の間違いではないでしょうか?」と高校生スタッフが思わず聞くと、男性からは「いいえ、10,000円ですよ」との答え。そして、こう続けたそうです。
「私は復興支援の仕事で石巻に来ました。地元の高校生ががんばっている姿に感動しました。これはそのがんばりに対しての応援の気持ちです。いろいろな意見を聞き、じっくりと納得のいくカレーを完成させてくださいね」
■石巻への応援の意味も!
10,000円もの大金を払ってくれた意味は、がんばる高校生スタッフへの「応援」だけでなく、被災地石巻への「応援」でもあったということです。
そしてその結果、その後もたくさんのお客様の意見を聞き、専門家のアドバイスも受け、納得のいくカレーが無事に完成したのだとか。
できあがったカレーにつけられた名前は「かぎかっこカレー」。
石巻の漁場である三陸沖は親潮と黒潮が交わる豊かな漁場。それを親潮に乗ってくるサンマのキーマカレーと、黒潮に乗ってくる真鯛のスープカレーのダブルスープで表現したのだそうです。
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こうしたエピソードは間違いなく、営利目的ではないNPOだからこそ生まれたもの。一人ひとりの取り組みが実現させたものであり、だからこそ読んでいても強い説得力を感じさせてくれるのです。