30人以上の取材で明らかになった「貧困女子」の5つの共通点
ストレスと寂しさで浪費をやめられず、キャッシングは常に限度額いっぱいまで利用してしまうと話します。
*
著者は、彼女たち一人ひとりに丹念に話を聞き、貧困状態に陥ったきっかけや現在の借金額を具体的に聞き取っては、その都度統計データを引き、そうした状況が決して特別なものではないことを裏づけていきます。
読むほどに、いつ自分自身が陥ってもおかしくないとすら感じます。
なかには「依存体質」と「外見へのコンプレックス」など、複数の傾向を併せ持つ女性も。「わかっていてもどうすることもできない」ともがく貧困女子の問題の根深さを、著者は淡々とあぶり出していきます。
貧困女子を「理解不能」「自業自得」と断じる前に、ぜひ一読してほしい1冊です。
(文/よりみちこ)
【参考】
※沢木文(2016)『貧困女子のリアル』小学館