ユニクロ成長を25年支えた超プロが優しく教える「会計の基本」
やがて会社を立ち上げたころの元手資金も底をつき、いつかは倒産ということになるわけです。
そのため経営者は、最初からきちんと儲けが出て、その儲けをどう使えば事業が続けられるのか、しっかり考えなくてはならないということ。
そんなとき、「いけるぞ!」「このままだと危ない!」などのセンサーの役割を果たすのも会計なのだと著者は主張しています。
大工さんが家を建てるのにノコギリやカンナを使うのと同じで、経営者は会社の舵をとるために会計という道具を使うという考え方です。
そして会計のもうひとつの役割は、お金を出資してくれた株主や、お金を貸してくれた銀行などに対して「事業はこんな状況になっています」と説明するときの資料。
言葉だけで説明するよりも、成績表のような数字の裏づけがあるほうが説得力は高まるということです。
■会計の種類は覚える必要なし
ところで会計の本を読むと、「財務会計」と「管理会計」の違いが書かれていることがよくあります。
「財務会計」とは株主、銀行、税務署などの社外関係者に情報を伝えるための会計。
貸借対照表、損益計算書。キャッシュフロー計算書などの決算書、会計方針・注記など、法律で決められたルールをもとに書類がつくられているのだそうです。