昭和の投票率は60%以上!平成の投票率が落ちている3つの原因
なぜ、平成の世になってから投票率が下がってしまったのでしょうか。その原因は、昭和から平成の世の切り替わりのときに生じた出来事が背景となっていると考えられます。以下から、3つの大きな原因を挙げていきましょう。
■1:平成の世になってイデオロギー対立がなくなったから
ここでいったん、昭和から平成への切り替わり時期に何があったかを振り返ります。
[1985年]:ソ連における「ペレストロイカ」により共産圏において市場経済が導入される
[1989年]:ベルリンの壁崩壊、および東欧諸国の独立
[1991年]:ソ連崩壊、冷戦の終結
この時期、戦後すぐにスタートした東西対立である「冷戦」が終結しています。冷戦とは、「民主主義」と「社会主義」のそれぞれによるイデオロギー対立のことです。この冷戦終結に伴い、日本の政治構造も大きく変化しました。
それまでの日本の政治においても、「『自民党』対『社会党』」を軸としたイデオロギーの対立が中心でした。
当然、選挙において唱えられるのもイデオロギーです。
イデオロギーとは、それぞれが主張する政治の在りようの正しさのことをいいます。自民党は民主主義の正しさを、社会党は社会主義の正しさを訴え、得票を争うのが昭和の選挙でした。