人の判断時間は3秒!相手に伝えるとき「意識すべき3つのこと」
そのことを理解するため、ここで著者は「ガラスのコップを買ってほしい」ということを目的とした商談についての考え方を引き合いに出しています。
ある人は、収納のしやすさや持ちやすさ、お手頃な価格という観点から「直径7cm、高さ10cm、容量は200mlで、1つ300円」などのスペック(仕様)でアピールします。当然ながら、これもプレゼンのひとつのスタイル。
一方、別の人は、「この道30年の職人に頼み込んでつくってもらった、限定50個の商品です」という伝え方をするかもしれません。
ここで重要なのは、「どちらが正しい」という答えはなく、「どちらも正しい」こと。性能や価格が決め手となる相手ならスペックで伝えるべきですし、商品が持つストーリーに心を動かされる相手であるなら製作の背景を伝える。それが正解だということです。
いわば、相手の心が動くように、「相手の求めるものはなにか?」を考え抜いて伝えることがもっとも重要なポイントだという考え方です。
つまり、必ず持っておかなければならない視点は、以下の2つ。
(1)相手はどう感じるか?
(2)その交渉やプレゼンで重要なことはなにか?
この2つは、どんなケースであっても、交渉やプレゼンのどんな段階においても、必ず持っておかなければならない視点だと著者は主張します。