なぜ日本人の16%は貧困なのに「貧困バッシング」が起きるのか
貧困は衣食住もままならない「絶対的貧困」と、周囲に比べて貧しく、平均的な生活水準に達せない「相対的貧困」に分けられます。
日本でニュースとなり、社会問題となっている貧困の多くが相対的貧困です、実に16.1%の人が相対的貧困に陥っています。
日本はOECD加盟国の中でも貧困率が4番目に高く、平均を上回っており、社会保障制度も他の先進諸国に比べ整備されていないといわれています。
日本は生活保護受給者の4割以上が高齢者世帯だとされていますが、若者のワーキングプア等の問題もあり、子どもの貧困も多くのメディアが取り上げています。
また、母子世帯の5割以上は貧困世帯とされており、勤労世代の単身女性のうち、3分の1が年収114万円未満で生活をしています。性別や年齢に関わらず、多くの人が貧困に苦しんでいるのです。
貧困に苦しんでいる人の多くは、病気になってしまったり、運悪く経済的に失敗してしまったりした人で、決して努力せずに怠けている人ばかりではありません。では、どうして彼ら・彼女らが過剰なバッシングを受けるようになったんでしょうか?
■いつから貧困バッシングが過激化したのか
貧困で苦しんでいる人への過剰なバッシングが目立つようになった明確な時期ははっきりと断定はできません。