ただの迷信?黄金比は「世界で最も美しい比率ではない」と判明
であるとして痛烈に批判しています。他の比率に対して黄金比が美しいと感じることには根拠がないのだということ。
■黄金比を美しいと思う人はたった3割しかいない
それではなぜ、黄金比がこれほどまでに美しいものとして知られるようになってしまったのでしょうか?
遡ること1867年、グスタフ・テオドル・フェヒナーというドイツの物理学者が行った実験がそのはじまりです。
これは黄金比が本当に美しいと思われているかを心理学的に検証したはじめての実験でした。実験方法は簡単、さまざまな長方形を見せ、最も美しいものを被験者に選んでもらうだけ。結果、たしかに黄金比がもっとも多く選ばれはしたのですが、全体から見ればたったの3割程度でした。
これは決して高いとは言えない数字ですが、黄金比の話はこの情報が誇張されて伝わったものといわれています。
■人間は見慣れたものほど「美しい」と感じる傾向が
黄金比が美しいわけではないなら、いったい人はどんな比率を美しいと思うのでしょう?
黄金比についてはいくつか調査が行われていますが、A4の紙やコンピュータのスクリーンなど、黄金比以外の見慣れた比率の方を人は美しく思う傾向にあるという結果が出ています。