2023年12月19日 11:10
コロナ禍で病状が悪化した父を受け入れてもらえず…家族総出で介護し、自宅で迎えた最期は【体験談】
がんになっても元気に過ごしていた父ですが、あることをきっかけに一気に病状が悪化。ホスピスにも受け入れてもらえず、病院に入院することもできず、突然の自宅介護生活が始まりました。本人も家族も本当に過酷だった1カ月間の話です。
がんでも元気だった父が一気に悪化
父は3、4年ほど前にスキルス胃がん(胃壁を硬く厚くさせて広がっていくタイプの胃がんで、進行が早いと言われる病気)のステージ3と診断されました。運良く消化器系のがん治療の世界的権威とされる先生に出会い、治験(病気に効果が期待できる薬の候補を用いて国の承認を得るための成績を集める臨床試験)による最先端の先進医療を受けることで、それまで通りに会社に通い、隔週の通院のみという生活を続けてきました。
スキルス胃がんは生存率が低いがんと言われていましたが、父は一度手術をしたのみで、その後は本当に元気なままでした。しかし、コロナ禍の影響で海外の製薬工場で治療に必要な薬の生産がストップし、突然輸入されなくなってしまいました。
薬を変更しましたが、それを機に父は一気に悪化。
仕事をし、スポーツなども適度にしていた父ですが、そこからは一気に死に向かいました。