2023年12月19日 11:10
コロナ禍で病状が悪化した父を受け入れてもらえず…家族総出で介護し、自宅で迎えた最期は【体験談】
ホスピスにも病院にも受け入れてもえない
父は元々、最期は治療を受けていた病院のホスピス(死が迫っている患者とその家族の苦痛を最小限にすることを目的とするケア)に入る予定でした。しかしこんなに早く悪化するとは誰も予想していなかったため、まだ予約は取っていませんでした。
コロナ禍の影響を受け、同じような立場の人が多くいるらしく、他のどのホスピスをあたっても空きはなし……。空いてもすでに予約で埋まっているとのことでした。どうしようもなくなり、病院側は移動による父の体の負担を考え、自宅の近くの大きな病院に紹介状を出しました。しかし、実際に行ってみるとそこも新型コロナウイルスの影響で満床。もはや絶体絶命となり、最終的には消去法で「自宅介護」となってしまいました。
想像を絶した自宅介護
自宅介護は、現実的には想像を絶するくらい家族の負担が大きく、うちは家族全員が休職しました。介護が始まるまでの数日間は分単位でタスクがあり、常に来訪者があるような状況。忙し過ぎて、そのときの記憶があまりありません。
介護が始まり、毎日のように業者やケアマネジャーさん、看護師さんなどが訪ねて身の回りのことをやってくれましたが、1日のほとんどの時間を家族が診て、栄養を少しでも多くとらせ、マッサージや排泄の世話などもしなくてはいけません。