2024年2月25日 21:40
「安い外国産使うから取引停止ね」長年取引してたレストランの二代目オーナーから契約を打ち切られた結果
私は、これがレストラン経営者の言葉かと耳を疑いました。それにメニューにも有機野菜使用と書いてあるのに、そこはどうするつもりなのでしょう。すると彼はヘラヘラしながら豪語したのです。
「うちは有名人気店の看板があるから、今さら野菜を変えたところで気付くやつなんていないよ」
お客様のことをそんなふうに言うなんて、本当に信じられません。「なんてことを!」私は思わず口走っていました。「あなたそれでも食に関わる立場の人ですか?」
「面倒だな……たかが農家が口を出し過ぎだ。もう無関係になるんだし、帰ってくれませんか。とにかく契約解除、話は終わりで」
救世主登場!
うなだれて帰宅すると、納品先を失った野菜が山積みに……。
他の取引先は地元のスーパーや個人の八百屋、無人販売機のみ。とてもではないけれど、すべてをさばけそうにありません。
ところがそのとき、私たちの畑に救世主が登場したのです。
「突然すみません、ここが例の畑ですね」と言いながら頭を下げたのは、すてきな老紳士。一体誰かと首をかしげていると、「先日まで私は入院していまして。こちらの農家の方と懇意になり、有機栽培の話を聞いてご自慢の野菜を届けてもらったんだが、新鮮な味に感動しました。