2024年4月30日 22:10
親友が裏切り独立「社員全員もらっていくわ」⇒パートの中年女性「私らは残るわよ」その後の結末は
「それはムリ。去年あんたが出ていくときに事業はすべて処理したでしょ? 勝手に資金を新会社に流していたことだって、裁判沙汰にせず収めてあげたっていうのに……」
そこに私の両親がやって来て、事態を察知。私の代わりにブチ切れしてくれたのです。
「いまさら、どのツラ下げてやってきたんだい? ここはあれから、うちの娘とパートさんたちが協力して支えてきたんだ。儲けをひとり占めするために裏切った人間は、この農場に立ち入る資格はない。もうあんたの居場所はないんだよ」
「悪いけど、私、取材が入っているから。もうこの話は終わりよ」と私がそう切り上げると、彼女は目に涙をためて、ブツブツつぶやきながら部屋を出ていきました。
別々の道へ
その後、関係者に聞いた話によると、彼女は儲けに走ってろくにトマト栽培のことを考えていなかったのだとか。
うまい話に乗せられて設備投資に大金をはたいた上、事業が傾くと社員たちのせいにしたため、職場環境も険悪だったそうです。やがてその新会社は倒産し、残ったのは多額の借金だけ……。
こうして私のところに泣きついてきたというわけです。しかしそれは、真摯(しんし)に仕事に向き合わず、人を裏切って金儲けをしようとした彼女のせい。