たくさんの「こんなはずでは!!」
全国で起こる、様々な消費者のトラブルや苦情を受け付ける国民生活センター(以下センター)が、保険にまつわるよくあるトラブルとして、幾つもの事例を挙げている。
センターの「医療保険のQ&A-相談事例からみる注意点-」と題されたケースから、前回は「告知で嘘をつかなかったのに、給付金が支払われない!!」というものを紹介した。今回は「終わったはずの契約が勝手に更新された!!」というものを学んでいきたい。
知らぬ間の更新でしかも値上げ!?
流れを見ていこう。今回の消費者は、1. 10年前に月4,000円の保険に加入した。2.満期が来て祝い金が支払われたので、契約終了になったと思った。3.けれど翌月口座から8,000円が引き落とされていた。
4.保険会社に問い合わせたところ「自動更新の契約です」と言われ、ハガキでも通知したという。5.手紙は読まずに捨てたかもしれないが、消費者の明確な意思を確認しないで更新というのは、おかしいのではないだろうか――というものだ。
今回のポイント
これに対してセンターは様々な注意事項をあげる。1.まず医療保険の契約期間には、一定の間だけ保障する「定期タイプ」と、一生涯の保障となる「終身タイプ」があること。
2.「定期タイプ」の保険にも、「更新型」と「全期型」の2種類がある。「更新型」とは1年、5年、10年など期間を定め、満期になるごとに契約を更新していくもの。対して「全期型」とは契約当初に定めた期間のみ保障するというもの。
3.特に注意が必要な点として、「更新型」は、当然更新するごとに年齢が上がっていくので、その分保険料も高くなっていく。そしてこれを知らずに契約してしまうとトラブルのもととなる。
4.さらに「更新型」の保険の場合では、今回のケースのように自動的に更新となって問題となるケースも多い、という。
保険は若いうちに加入するのが得とされているが、何よりも契約書をきちんと読み、分からない点はすっきりとするまで質問をする、というのが鉄則のようだ。
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