【保険料月1万円以下で豊かに暮らす】第33回 保険料月1万円でいざというときに役立つのか検証してみよう(2)医療編
終身医療保険だけでもカバーできる内容であることがわかりました。がん保険に入っていたことで余裕ができ、差額ベッド代のかかる個室に入院したり、退院後に定期検査の費用がかかったとしても慌てずにすみそうです。
がんは退院後に抗がん剤治療を受けることがあります。例えば、胃がんの再発を防ぐ薬に「S-1(一般名称:テガフール等)」があります。これは1コース6週間(4週間投薬後2週間休み)の治療になっていて、再発予防のためには9コース(約1年間)受けることになるそうです。がんの治療費の詳細が紹介されている「がん治療費.com」によると、1コースにかかる治療費合計額は11万3,400円。3割負担で3万4,020円です。高額療養費を使うほどではありませんが、1年間通うと、約31万円の出費になります。
がん診断一時金をもらえる保険に入っておけば、退院後の出費にも備えられますね。
3.脳血管疾患で入院した場合の総医療費は約364万円
厚生労働省のデータによると、脳血管疾患の治療にかかる費用は1日当たり3万9,186円。平均入院日数は93日となっております。4月1日に脳梗塞で倒れて、リハビリ期間も含めて93日間入院した場合(入院期間4月1日~7月2日)にかかる医療費は表5の通りです。
<表5:Aさんの医療自己負担分>
では、終身医療保険から支給される給付金はいくらになるでしょうか。表6にまとめてみました。
<表6:Aさんの終身医療保険から支払われる給付金>
Aさんが加入した医療保険は、1入院の支払限度日数が60日タイプのものなので、93日入院したとしても、60日分で給付が打ち切りになります。今回は手術をしていない前提で試算をしていますが、手術を受けたとしても10万円前後貯蓄の取り崩しをすることになりました。