【保険料月1万円以下で豊かに暮らす】第28回目 解約以外の保険見直し術1 以後の保険料ゼロで保障が続く「払済保険
払済保険にすることで、主契約の保険金額が増額になるかもしれません。
例えば、平成3年に加入した定期付き終身保険を満期5ヵ月前に払済保険に切り替えたAさんは、終身保険の保障額が500万円から662万円に増えました。この保険は予定利率が5.5%時代のもの。払済保険をした後の保険(主契約のみの保険)に関しても、この高い予定利率が適用されます。しかも、掛け捨ての特約部分に関しても解約のタイミングによっては解約返戻金が出ることもあるので、このような逆転現象も起こるのです。
逆に加入期間が短い保険に関しては、解約返戻金が少ないことと予定利率がそれほど高くないため、払済保険を利用できないこともあります。払済保険は手続き時点で切り替えた場合、払済後の保険金額が100万円以上(個人年金の場合は年金年額12万円以上)でなければ利用できないとする保険会社が多いので気をつけましょう。
3. 特約の保障は消滅します
払済保険にすると、主契約以外の保障はすべて消滅します。
「医療保障もしかり、入院・手術の保障がなくなるのは困る」という方は、単体の医療保険に入りましょう。
解約と違い払済保険は、手続き後に一定期間内(3年以内または1年以内※保険会社、商品により異なる)であれば、契約を元に戻すこと(復旧)ができます。ただ、未払保険料を全額支払わなければいけませんし、医師の診査や告知が必要になります。
復旧することができるからといって、新しい医療保険の手続きをする前に払済保険にしてしまうのは早計です。まずは、加入中の保険会社に払済保険にすると主契約の保険金額がいくらになるのか試算を依頼しましょう。その金額に納得したら、新たな医療保険等への保険加入手続きを行い、その契約が成立した後に払済保険への手続きを行うようにしましょう。
コラム監修者プロフィール 柳澤 美由紀(やなぎさわ みゆき)
CFP(R)/1級ファイナンシャルプランニング技能士
関西大学社会学部卒。大学時代に心理学を学び、リクルートグループに入社。
求人広告制作業務に携わった後、1997年ファイナンシャルプランナー(FP)に転身する。相談件数は800件以上。家計の見直し、保険相談、資産づくり(お金を増やす仕組みづくり)が得意で、ライフプランシミュレーションや実行支援も行っている。
家計アイデア工房 代表
※この記載内容は、当社とは直接関係のない独立したファイナンシャルプランナーの見解です。
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