【子育てパパ・ママのための、お金の習慣】お金をかけずに大学進学を目指すための2つのポイント[後編]
小学5~6年生の2年間に合計80万円の塾代を出すことで、中学、高校と授業料負担のない公立校で、かつ進学校に通うことで、もっとも教育費がかからない道を歩むことができました。受験は水物ですので、Aさんのようにうまくいくのはラッキーかもしれません。でも、将来の学費負担を見越して学校選択をし、資金も時間も集中投下することを選んだAさん一家の戦略勝ちといえるでしょう。
[例2] 学費が安めの私立大学の推薦枠狙いで高校を選んだBさん
Bさんの家庭はパパの病気が原因で収入が少なく、生活保護を受けるか受けないかのスレスレの状態でした。
しかし、どうしても大学に行きたかったBさんとBさんのママは、利用できる制度がないか徹底的に調べました。すると、Bさんの地域でBさん一家の所得の場合、私立高校の授業料が実質無料になることがわかりました。
Bさんの学力で入学できる可能性の高い私立高校のうち、施設利用料等の授業料以外の費用が安いものをピックアップ。その中から、学費が安い私立大学の指定校推薦枠の多い高校に学校推薦で入学することにしたのです。
Bさんの学力なら特待生も狙えたそうですが、その学校では特待生には指定校推薦を出さないと決まっていたので普通科に入り、指定校推薦をもらうために上位の成績を取り続けました。
一方、Bさんのママは大学の学費用の積立を開始。中学3年生の段階で大学進学を見据えた行動を起こした結果、無事第一志望の私立大学の指定校推薦を受けることができました。低所得でもBさんとママが諦めずに情報を集め、取捨選択したことが実を結んだ好例です。
短期集中で教育費を投下してオール国立の道を達成したAさん。利用できる制度をトコトン調べて、自分の学力と希望にマッチした大学進学を果たしたBさん。いずれも親子で協力して戦略的に行動した賜物といえるでしょう。長期的な視野で学校&塾選択をすることで教育費を節約することはできます。
教育費は聖域と決めつけず、まずは親子で話し合うことから始めてみてはいかがでしょうか。
コラム監修者プロフィール 柳澤 美由紀(やなぎさわ みゆき)
CFP(R)/1級ファイナンシャルプランニング技能士
関西大学社会学部卒。大学時代に心理学を学び、リクルートグループに入社。求人広告制作業務に携わった後、1997年ファイナンシャルプランナー(FP)に転身する。相談件数は800件以上。家計の見直し、保険相談、資産づくり(お金を増やす仕組みづくり)が得意で、ライフプランシミュレーションや実行支援も行っている。
家計アイデア工房 代表
※この記載内容は、当社とは直接関係のない独立したファイナンシャルプランナーの見解です。
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