1. 場の空気をデザインする「インテリアデザイン」
建築という言葉から建物を建てることをイメージする人は多いですが、建物の内部の居心地の良さを追求する分野が「インテリアデザイン」です。具体的な建物内部や家具だけではなく、光や温度、数値に置き換えられない触感覚まで、デザインを通してその場にふさわしい空気感をつくります。商業施設や公共の場では、目的や過ごし方に合わせて訪れる人々の気分や感情をもデザインする空間づくりが重要ですが、住宅における「インテリアデザイン」は、時代の変化に対応しながらも、人の記憶や歴史を蓄積する器としての機能も果たします。建物の用途によっても大きく変化するインテリアデザインについて、多くの事例写真を交えながら第一線で活躍する教授陣がその本質に迫ります。
工学院大学八王子キャンパスLC-8(飯島直樹デザイン室、2017年)
2. 家に庭、都市に「ランドスケープデザイン」
ランドスケープデザインは、建物が建っていないオープンスペースを、まちを豊かにするために計画・デザインする分野です。地域の個性を活かしながら、公園や街路、広場など都市の外部空間をデザインします。21世紀に入り、ランドスケープデザインは地域の個性を尊重し地球にストレスを与えない環境づくりへと変化してきました。