くらし情報『花瓶で繰り広げられる花の花火 17世紀の花の絵画展「イン・フル・ブルーム」がマウリッツハウス王立美術館で開催』

2022年2月9日 09:30

花瓶で繰り広げられる花の花火 17世紀の花の絵画展「イン・フル・ブルーム」がマウリッツハウス王立美術館で開催

1637年に起きたチューリップバブルは恐慌を引き起こし、多くの人々を破産に追い込んだのです。「花車のバカたち」という素描作品では、花車の後ろから海に落ちていく人々の様子を風刺しています。

■花のスペクタクル
17世紀後半には、花の静物画はさらに進化します。色も形も様々なチューリップは、キャベージローズ、ゲルダーローズ、オピウムポピーなどとともに描かれ、まるで、花火のような鮮やかで派手なブーケが描かれるようになりました。ウィレム・ファン・アルストやダービッツ・デヘームは花の静物画をより、生き生きとしたスペクタクルに変化させたのです。全てのディテールはビジュアルとして魅力的でないといけません。隠れた花の部分、散りばめられている虫たち、光の効果、色とりどりの色彩、そして、美しい花瓶。アブラハム・ミニョンの作品にもこれらの要素が存分に使われています。
1700年代にはまた流行が変わり、今までの派手さが少しずつ消えていきます。
花の静物画のジャンルで成功した女性画家のレイチェル・ロイシュが1700年に描いた作品では、花の頭の部分が切り落とされていたり、枯れたりしています。自然界の中での短い花の生命を象徴しているとも言えるでしょう。

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