2023年9月7日 14:30
赤ちゃんの「かわいさ」は逆さになっても分かる 学術誌「Perception」のオンライン早期公開版で研究成果を公開
のオンライン早期公開版に9月4日(月)に公開されました。
赤ちゃん顔の「かわいさ」は、上下を逆さにしても同じように知覚できる。
【研究成果のポイント】
●顔の印象は、画像を上下逆さに提示すると判断しにくくなると言われてきた。
●しかし、赤ちゃんの顔の「かわいさ」は、逆さにしても同じように評価できることが明らかとなった。
●「かわいさ」は、丸みを帯びた顔や大きな目といった個々のパーツの特徴によって知覚される。
●80年前に提案されたベビースキーマ説を支持するデータが得られた。
◎研究の背景
「かわいさ」(cuteness)は、刺激がもつ特徴の一つです。丸みを帯びた顔の輪郭や広い額、大きな目といったものに対して、私たちはかわいいと感じる傾向があります。
このような現象は、いまから80年ほど前に動物行動学者のコンラート・ローレンツにより提案されました(ベビースキーマ説)。
一方、人の顔に対する印象は、画像を上下逆さに提示すると判断しにくくなることが知られています(顔倒立効果)。この現象は、顔の知覚には、個々のパーツの特徴ではなく、パーツ間の位置関係が重要である証拠とされてきました。
ローレンツは、「かわいさ」