知られざる美術工芸の魅力を約280点の作品で紹介する『嗅ぎたばこ入れ 人々を魅了した小さな容器』をたばこと塩の博物館(東京・墨田区)で9/21~12/22開催
野外での活動が多いためか、落としても良いように、金属や、角、骨などを素材とした丈夫な嗅ぎたばこ入れも多くみられます。
Photo.17 金属製吉祥模様嗅ぎたばこ入れ モンゴル 年代不詳
Photo.18 雪片地赤被せガラス製吉祥模様嗅ぎたばこ入れ モンゴル 19~20世紀
【中央アジアの嗅ぎたばこ入れ/ナスカドゥ】
中央アジアではナスとよばれる特徴的な嗅ぎたばこ文化があります。嗅ぎたばこではありますが、口に含んで噛んで嗜むこともできます。ナスを携帯・保存する容器はナスカドゥと呼ばれ、銅や銀などの金属を素材にしたものや瓢箪を利用したものなど、さまざまな素材、形のものが見られます。
Photo.19 金属装飾ナスカドゥ ウズベキスタン 20世紀
【日本の嗅ぎたばこ入れ】
日本で嗅ぎたばこが流行することはありませんでした。しかしながら、文化6年(1809)に出版された大槻玄沢によるたばこの研究書『蔫(えん)録』には、嗅ぎたばこ入れに関する記述が見られます。同書には、嗅ぎたばこ入れの図とともに、日本に伝えられた中国の書物から引用した文が掲載されています。
Photo.20 『蔫(えん)録』中の嗅ぎたばこ入れに関する記事
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