芝浦工業大学、ポリフェノールの苦味刺激が肥満や糖尿病を予防することを発見
が含まれ、これらがインスリン分泌を引き起こし、血糖値を調整することが知られています。また、動物実験やヒト介入試験においても、耐糖能の改善や食欲の抑制が認められることがわかりました。
本論文の成果は、ポリフェノールの苦味刺激が、血糖値と食欲の調整を通じて肥満と糖尿病のリスクを減少させる可能性を示しており、健康を維持するための新たな知見を提供しています。
■今後の展望
現在、糖尿病の治療にはGLP-1関連の薬剤が用いられていますが、消化管などに副作用が見られるため、予防を目的に広く用いることは困難です。本研究ではこれまで不明であった耐糖能改善や食欲抑制といったポリフェノールの健康効果が、その苦味に由来することを見出した初めての論文です。今後、本研究の成果を用いて安全性で実用性の高い新たな肥満・糖尿病の予防法の開発が期待されます。
■研究助成
本研究の一部は、JSPS科研費23H02166の助成を受けたものです。
■論文情報
著者 :芝浦工業大学 システム理工学部 生命科学科 教授 越阪部 奈緒美
高崎健康福祉大学 健康福祉学部 健康栄養学科 准教授 應本 真
芝浦工業大学 大学院理工学研究科 修士1年 清水 崇文
芝浦工業大学 大学院理工学研究科 修士2年 飯田 直樹
徳島大学 大学院医歯薬学研究部 助教 伏見 太希
芝浦工業大学 SIT総研 特任研究員 藤井 靖之
東京大学大学院 農学生命科学研究科 特任教授 阿部 啓子
University of Catania Dept.Biomed.Biotech.Sci.
教授 Vittorio Calabrese
論文名:Gastrointestinal Hormone-Mediated Beneficial Bioactivities of Bitter Polyphenols
掲載誌:Food Bioscience
DOI :10.1016/j.fbio.2024.104550
■芝浦工業大学とは
工学部/システム理工学部/デザイン工学部/建築学部/大学院理工学研究科
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理工系大学として日本屈指の学生海外派遣数を誇るグローバル教育と、多くの学生が参画する産学連携の研究活動が特長の大学です。