中国茶文化学者、日本中国茶研究所所長 楊多傑氏のインタビュー記事を『人民日報海外版日本月刊』にて公開
最澄と栄西が茶の種子を日本に持ち帰ってより、中日両国間の茶文化における交流と相互作用が、いまも変わらず「頻繁」かつ「精彩」であり続けていることは、誠に特筆すべきことであろう。日本中国茶研究所が成立した暁には、より多くの中国の銘茶を日本社会に広めると同時に、日本の茶室、茶器、茶道などについても中国に紹介したい、それが楊多傑氏の願いである。「対話、それこそがインスピレーションを刺激するのです。客観的な視点を持たずに閉じこもっていては、その先に未来はありません」。
■後記
本稿を綴っていたところに、うれしい知らせが舞い込んできた。魯迅先生とゆかりのある内山書店(東京)と、中国書籍の取り扱いで有名な東方書店においても、『中国最美茶詩』の日本語版『雅なる中国茶詩~茶文化の詩情と魅力~』が売り出され、好評を博しているという。
茶の軽さたるや、風そよ吹けば空に舞い、形失うは一ひねり。茶の重さたるや、歴史を載せて文化を育む。
遥かに続く道のりを、宿場の鐘を鳴らしつつ、東の海を漂い越えて、迷妄を断ち真理を悟る。葦の葉で、達磨は大江を渡り去り、著書を手に、楊多傑氏は日本へ渡りゆく。ともに文化を股にかけ、千年ののちに共鳴す。