ヒューマンサウンド代表、「琉球かれん」開発者 米須清二郎氏のインタビュー記事を『人民日報海外版日本月刊』にて公開
それはつまり、周囲の人々に喜びを与えることができたという満足感と、集団のなかで自分の存在感を再確認できたことの喜びの現れである。彼の心の持ちようが改善したことで、米須先生はいよいよ己の信念を固めるに至った。「『琉球かれん』はただの楽器ではありません。それは人々が胸に秘めた自信と生きる意味を再確認するための一つの手段なのです。」
先天的、あるいは後天的な原因で学校生活になじめない子どもたちは、自分は世界とまったく相容れないといつも感じている。しかし、米須先生と琉球かれん講師の心を尽くして寄り添う指導により、彼らもまた「琉球かれん」を通じて力を得ている。子どもたちが自分を表現する機会をより多く持てるようにと、2023年、当地の警察署に出向いて演奏するものである。温かく、それでいて清らかな調べがクリスマスのムードのなか響きわたり、その場にいたすべての人々の表情に感動の色が浮かんだ。聴衆から盛大な拍手と温かい歓声が送られると、子どもたちの目には褒められたことへの喜びと自信があふれていたという。
こうして子どもたちは、自分が存在していることの価値を実感し、自分のしたことが大いに認められたことを理解したのである。