【長続きカップルあるある】ずっとラブラブでいられる「ケンカの仕方」
だから、師走の慌ただしい時期、合間を縫っていろいろと準備を進めてきた。
おみやげを買ったり、よそいきのワンピースを新調したり、失礼のないようにマナーブックを読み返したり。
そして迎えた、帰省の日。仕事納めのあと、17時の新幹線に乗り、19時半から一史の両親とディナーの予定だ。
エンジニアの一史は、いつも在宅勤務。今日は忙しそうだ。一方、午後休を取ったななせは、美容院へ。今晩のディナーにそなえて、髪をトリートメントし、サラサラに整えてもらった。
16時。準備万端整ったところで、一史がなんだかバタバタとしている。
「大丈夫?16時に上がれるって、言ってたよね」
「そうなんだけど、急に障害が起きちゃって」
モニターに目を向けた状態でそういわれた。きっと緊急なんだろう。仕方ない、話しかけずに待とう。
10分、20分と経ち、だんだん焦ってくる。これじゃあ、遅刻するじゃないか。ディナー、どうなるんだろう。
予定変更するなら、早めにご両親に言ったほうがよくないか。…とそのとき、一史が「ふー」と一息つき、パソコンを閉じる。行けるのかな?と思ったら、今度はスマホをポチポチ。
えっ、こっちは焦ってるのに、どうして?ご両親との挨拶のために、いろいろ準備して、髪もきれいにしてもらって。