「お坊ちゃまでもベッドでは…」25歳女性がドン引きした「ハイスぺ彼氏の実態」
乗って」
断ったものの、たしかに骨折は怖いので自転車を土手に停めて、病院に連れて行ってもらった。結果、捻挫だから大丈夫。貼り薬をもらうだけでよかった。その青年がロビーでずっと待っていて、名刺をくれた。
「僕のせいなので、治るまで病院代出しますので」
“御堂丸産業御堂丸晃久MIDOUMARUAKIHISA”
えええ!地元で材木屋やガソリンスタンドやコンビニなんかを手掛けてる地主のボンボンじゃないか。遥香は恐縮するが、いったん連絡先を交換した。
それからは、怪我の様子を聞くために晃久から頻繁に連絡が入り、治りかけたころ食事に誘われる。
「まじで?これって花より男子のリアル版ってこと?」
災い転じての彼氏の出現に遥香は軽くバンザイ。
楽しいデートが続く恋愛初期段階。ハッピー遥香は「地元就職、正解だあ」と母や友達と嬉しさを分かち合った。
しかし。
生まれながらのお坊ちゃん育ちの晃久にだんだん違和感を感じるように。たとえば、ピクニックでスニーカーに泥水がついて汚れたら慌てて車で近くの靴屋に駆け込み、新品購入。汚れたのは店員に「捨てといて」とクール顔。
「ええ?ナイキのたっかいやつ、捨てる?洗えばいいじゃない」