男女のすれ違いが起こる本当の理由…実は「脳の違い」のせいじゃなかった!
そして以前は、物事をはかる方法に脳科学上の「差異がある」ためとされてきました。
■女性脳・男性脳の実態
しかし、数年前、フランクリン医科学大学のLise Eliot(リーセ・エリオット)教授が、ある驚くべき研究を発表したのです。
6,000件を超えるsMRI(構造的核磁気共鳴画像法)検査をメタ分析したら、なんと男女の脳に「差はない」という結果に。つまり、よく耳にする「男性脳」「女性脳」は、脳科学上、存在しないのです。では、どうして男女特有の「傾向」が生まれるのでしょうか。
時代と環境が生み出してきた男女の違い
圧倒的に男性が雇用されやすい時代において、男性は社会の中で往々にして競争を強いられてきました。
厳しい労働道徳のもと、ストレスにさらされながらも出世の階段に挑んでいく彼ら。出世できたら勝ち、できなければ負け。それが当たり前だったので、何かトラブルがあっても誰にも相談せず、他者に依存しない性質が築かれました。
一方、女性は家庭にいて、ご近所付き合いや子ども同士の交流を通じて和を重んじてきたので、話し合いを求める気質が磨かれたのです。結果、愚痴を聞けない男性と論理的思考が苦手な女性、そういった「傾向」