「君は僕が好きだよ」小栗旬の甘いささやきに恋愛ホルモンも活性化!?【辛酸なめ子の妄想レッスン】
本妻の宮沢りえ、愛人の沢尻エリカと二階堂ふみの競演も官能的で見応えありながら、女の人生の哀切を感じさせてくれました。そして何より彼女たちのタフさが、心を強く揺さぶってきます。
太宰は小説で「恥の多い人生」と自虐していますが、陰キャを装いながらもこんなに女をはべらせやりたい放題だったとは……。作家の太宰治が好きでしたが、ひとりの男性として見ると軽蔑を感じずにはいられません。
それと同時に、小栗旬の喀血演技が真に迫りすぎて観ているこちらも太宰とシンクロしてしまい、喉元にこみ上げるものを感じて後半大変でした。ですが、それを乗り越えた先にはカタルシスが……。心中した太宰と共に自分のカルマも浄化されたような気分です。
◎蜷川監督も語る、ラブシーンの見どころ
観賞した日には蜷川実花監督とファッションデザイナーの丸山敬太氏、編集者・クリエイティブディレクターの軍地彩弓氏によるトークイベントもありました。
「富栄が自分で脱いだパンツをはくシーンが大好き」
「ラブシーンがうまい」
「こんなにラブシーンで感情が揺さぶられるなんて」
と、大人の方々も恋愛ホルモンが活性化される映画のようでした。
蜷川監督は
「ラブシーンになると演出が細かくなるんです。