2019年3月3日 20:00
3年同棲、みごと婚約!女のピークを迎えた真希の話#終わらない恋のはじめかた
いびきをかいてる悠希を一度叩いてみたが、いびきが一瞬おさまるだけだった。真希は静かに涙を流しながら眠った。
翌朝起きると悠希はもういなかった。今日も休みだ。どこに行ったかは知らない。朝になっても昨日の男はLINEがしつこかった。あまり気にしていなかったが、有名企業のサラリーマンだったらしく、誘ってきたご飯屋さんを食べログで調べてみると客単価10,000円。うわっ、悠希と記念日でも行くかどうかの高級店だ・・・。
普通ならここで誘いに乗って、悠希から乗り換えてみるのかもしれない。でも、なんとなくこういう店で背伸びした悠希を見てみたいと思ってしまう。2人で、「なんかよくわかんないね・・・」とひそひそ話しながら食べてみたい。悠希以外のどんな素敵な男と、どんな素敵なお店でご飯を食べるよりも、今は悠希と早く仲直りして、中ジョッキの生ビールを飲みに行きたい・・・。
あぁ・・・いまめちゃめちゃ寂しいな・・・。婚約してるのにな・・・。深くため息をついたときに玄関のドアが開く。
「おい!!!お前が買ってこないから買っちゃったよ!男に買わせんなよ~!恥ずかしいじゃん!」ぶっきらぼうに真希に渡してきたのは、分厚いゼクシィとコンビニの袋に入ったハーゲンダッツだった。